『タンゴ』ズビグニュー・リプチンスキー

『タンゴ』ズビグニュー・リプチンスキー/ポーランド/1980

Tango(Zbigniew Rybczyński)

ダンスのようにすれ違い、

音楽のようにの重なり合う、

楽譜のような作品です。

窓から進入する子供、食事する男、子供をあやす女、ゆっくり歩く老人、
この部屋の中に人の一生が詰まっているような、
人生の縮図のような、
繰り返しのような、そうでないような、
整っているような、不揃いのような、
単調なような、ドラマチックなような、
見た人それぞれの、妄想ストーリーが膨らんでいくのではないでしょうか。
この中に自分もいるかもしれない、
そんな気にもなってきます。
どんな人が出てくるか、
誰が何をしているのか、
いつ、何が増えたか、何が減ったか、

間違い探しの感覚で見ても楽しいです。

『愉快な百面相』J.S.ブラックトン

『愉快な百面相』/J.S.ブラックトン/アメリカ/1906

Humorous Phases of Funny Faces (J. Stuart Blackton)

他にも諸説ありますが、

一番古いアニメーション作品と言われています。

目玉がギョロギョロと動いたり、

線が延びてが人の形が形成されたり、

煙が画面を包み込んだり、

最初のアニメーションは黒板に描かれたチョーク絵で作られました。

駅に到着した電車の映像を見て

「轢かれる!」と大パニックになったという当時ですから、

初めて見る動く絵に大層驚いたのではないでしょうか。

しかし、

人気テレビアニメのEDテーマで使われたり、

卒業式シーズンの今時、サプライズ祝いで人気な黒板アート。

今も昔も根本は同じです。

絵や物がコマ単位で動くこと。

『ジャンピング』手塚治虫

『ジャンピング』手塚治虫/日本/1984年

JUMPING (Osamu Tezuka)

 

手塚治虫の実験アニメーション。

もしも、もの凄いジャンプ力があったら。

もしも、世界中を飛び回れたら。

「もしも」は、無邪気な発想を飛び越えて、
思いがけない世界まで連れて行ってくれます。
ドローンも、GOプロも、Googleアースもまだなかった時代です。

 

『スワンプ』ギル・アルカベッツ

『スワンプ』ギル・アルカベッツ/ドイツ/1991

Swamp(Gil Alkabetz)

 

スワンプ…沼
沼のタプタプ感がたまりません。
しかし、画面に沼は映りません。
画面の底辺が沼の水面に設定されていて、沼から上だけが描かれます。
シルエットだけでわかるシンプルなデザイン
水彩画の浮遊感
音の気持ちよさ
風刺画のようなトンチの効いた設定
すべての争いごとは、
このアニメーションみたいに、
本当、馬鹿馬鹿しく、滑稽なものなのかもしれない
と思えてきます。

 

『スーパーマン 第2話 謎のメカ怪人』 デイブ&マックス・フライシャー

『スーパーマン 第2話 謎のメカ怪人』

デイブ&マックス・フライシャー/アメリカ/1941

SUPERMAN (The Mechanical Monsters)No.2(Dave & Max Fleischer)

  

フライシャー兄弟が制作したアニメ版スーパーマン

ジブリに多大なる影響を与えたという第二話。

ラピュタのロボットはこのメカ怪人に影響を受けているというのは有名な話です。

改めて見直してみて、意外と台詞が少ないんですね、

スーパーマンの俊敏な動きや空を飛ぶメカ怪人の影など、

画だけでも十分楽しめる要素が満載です。

あ、あと、ヒーロー登場に欠かせない、テンションの上がる音楽!

もはや懐かしい文句になりつつありますが、

鳥だ!飛行機だ!いやスーパーマンだ!

のオープニングのワクワク感も最高です。