『ピカドン』 木下蓮三/ 日本 / 1978年
pikadon (Renzou Kinoshita)
1945年8月6日の広島の出来事を描いた作品です。
ピカドンとは、そう、原爆のこと。
戦時中、質素な生活ながらも、お互いを思いやり、人と人とが支えあい、お国のために懸命に生きていた広島の人々に突如訪れた、ピカドン。
一瞬にしてすべてを破壊し、多くを奪い、過ぎ去っていきました。
丁寧に描かれる人々の日常と、美しく儚いピアノの旋律が、
のちに訪れる悲劇をさらに悲しく恐ろしいものとして描き出しています。
戻ることも着地することもできなかった、坊やが飛ばした紙飛行機は、広島の人々の思いとともに、今でも広島の空中を飛び続けています。
忘れてはならない、忘れるわけにはいかない、だから、見続けなければいけない。
今日は終戦記念日ということで。