『フォー・ザ・バーズ』ラルフ・エッグルストン


『フォー・ザ・バーズ』ラルフ・エッグルストン/アメリカ/2000
For the Birds(Ralph Eggleston)

 

2000年に作られたピクサーのCGアニメーションです。

当時のCGといえば、つるっとした滑らかな感触が特徴的でしたが、

鳥たちの執拗なまでの毛羽立ち感が面白いですね。

ここからさらにテクスチャや質感にこだわった表現へと発展して行きます。

(公開時の同時上映は『モンスターズ・インク』。サリーの毛並みの質感には当時とても驚きました。)

この作品でアカデミー賞短編アニメーション賞を受賞しています。

 

ちなみに、for the birds  は英語の慣用句で「つまらない」や「くだらない」を意味するそうです。

なるほど!

『月世界旅行』ジョルジュ・メリエス

『月世界旅行』ジョルジュ・メリエス/フランス/1902

Le Voyage dans la Lune / A Trip to the Moon (Georges Méliès)

 

今年の台風は強大で、

やんややんやと休む間もなく押し寄せてきます。

中秋の名月はかろうじて雲間から見上げることができました。

また、再びの強力な台風がせまっていますね。

お月さまもヒヤヒヤしながら見下ろしているのではないでしょうか。

さて、今日はお月さまのお話です。

それも、とっても古い、今から114年前に作られた作品です。

このお月さま、世界一有名なお月さまじゃないでしょうか。
映画として、通してまるまる見たことのある人は少ないかもしれませんが、
頭にロケットが刺さった、口が裂けたピエロのような不気味なお月さまの顔は、
一度は見たことがあるのではないでしょうか?
この機会に、ぜひ通して見てみてください。

これがアニメーションかどうか、と問われたら、微妙なところかもしれません。

おそらく、実写か、特撮か、アニメーションか、

そんな分類すらなかった、

映画が生まれて間もない頃の作品なのですから。

列車がカメラに向かって動き出すだけで、

轢かれるー!!!

と大パニック、失神する人が出るほど大騒ぎした時代です。

でも、
人や物が瞬間移動したり、
一コマ一コマ細工をして色をつけたり、

コマとコマの繋がりが生み出す不思議な効果や魅力は、根本的にはアニメーションとおなじと言っていいでしょう。

映画の垣根が曖昧だった頃の、
工夫に満ちた愉快な作品です。

私のアイコンもお月さまですが、
彼にはとてもかなわない。

お月さま先輩。

『謝謝小花猫』方明

『謝謝小花猫』方明 / 中国 /1950

 

日本の人形アニメーションの父、持永只仁さんが、

中国で制作したアニメーション。

日本の人形アニメーションの礎を気づいたと同時に、

戦中戦後、中国でアニメーションの指導と普及に大変貢献した、

偉大な方です。

 

方明 というのは、中国で活動なさった時に用いた名前です。

『霧の中のハリネズミ』ユーリ・ノルシュテイン

『霧の中のハリネズミ』ユーリ・ノルシュテイン/ロシア/1975

 

アニメーションを見た、というよりも、夢を見た、に近いような

そんな不思議な体験をさせてくれる作品です。

 

ハリネズミくんのふにゃふにゃな手足、

フクロウの尖らせたクチバシ、

白馬のヒクヒクの鼻、

犬の顔の愛嬌と迫力、

舞い踊る木の葉に光る水面

緩急つきまくりの俊敏な動き、

 

美しいやら、面白いやら、恐ろしいやらで

一秒たりとも目を反らせない。

そんなことしたらもったいない!

24枚も絵を見逃したことになるんですから。

 

『霧につつまれたハリネズミ』ともいいます。

絵本も出ています。

ソチオリンピックの開会式にも、ハリネズミくんがちょっと出てきましたね。