『ポッツィー 水族館』ミッセーリスタジオ

『ポッツィー 水族館』ミッセーリスタジオ/イタリア

Pozzie eps. the Aquarium (Misseri studio)

 

このアニメーション、本物の水を使っているようです。

水特有の表面張力の盛り上がりと、透明感と、揺らぎをうまく利用して作られています。

水玉坊やが自由自在に周りに同化して、変幻自在なのも水ならでは。

そして水の中を泳ぎ回る金魚の優雅さよ。透き通った向こうに見える、色あざやかなにじみも実に涼しげ。

可愛い子供の声になんだかホッとします。

この夏の暑さに疲れた心と体を癒してくれるような、そんな作品です。

 

『ア・エ・イ・オ・ウ ーサメのお話』ランフレンコ・バルディ

『ア・エ・イ・オ・ウ ーサメのお話』ランフレンコ・バルディ/イタリア

A.E.I.O.U. -eps. THE SHARK(Lanfranco Baldi)

 

砂を使ったアニメーション。

砂と言っても、立体的なオブジェでもなく、光に透かすわけでもなく、砂に描いた絵。
波打ち際で指で砂に絵を描いたことがあるでしょう、そんな感じです。
砂の線なので、描いて消してが自由自在。瞬間移動はお手のもの。突然何かが現れたりもします。
時々鮮やかな色付きの砂も出てきます。
楽しい。
登場人物は、5人の子供(妖精?)、と何か。今回はサメ(大きな魚)。
海の中をスイスイ泳ぐ様子が砂のサラサラ感と相まって気持ちいい。
奥に入った時の視界不良で見えなくなる感じも、なるほど!と思いました。
具体的な台詞はなく、「ア」「エ」「イ」「オ 」 「ウ」の母音で発せられるリアクションが主で、声を発する時に口がその形に動き、その表情の可愛さったら。特に、「ウ」。
「ア」「エ」「イ」「オ 」 「ウ」の5文字だけを使った元気なテーマソングも、一度聞いたらやみつきです。

『Pinocchio』ジャンルイジ・トッカフォンド

『Pinocchio』ジャンルイジ・トッカフォンド/イタリア/1999

Pinocchio(Gianluigi Toccafondo)

とにかくグニョングニョンでビヨンビヨン

ピノキオと言えば鼻が伸びることで有名ですが、

このピノキオは、

手や耳や体も膨れ上がり

(伸びるというよりは膨れ上がる、に近い印象、こぶとり爺さんのこぶのように)

形の輪郭をも曖昧にしながらそれらは蠢き

なんとも柔らかそうというか、プルンプルンというか、

妙に心地いいんです。

鳥のような、ウサギのような、アメーバのような、不思議な形状。

その上、写真のコピーを下敷きに描いているということで、

人物の顔や町並みなどがとてもリアルでありながら、

歪んだ鏡に映ったみたいに伸びたり縮んだりします。

(実際にコピーを取る際に、原本を意図的に手動でずらして歪んだ画像を作っているそう)

頭の中を開いて

曖昧な記憶や、経年や思い込みで事実と異なった形で育ってしまった記憶を、

覗き込んでいるような感覚になる、そんなアニメーション。

冒頭のシーンを見てピンと来た人もいるはず。

最近『オデッセイ』で見た人も多いのでは?

リドリー・スコット率いる 「スコット・フリー」のロゴを手がけています。

90年代後半にはユナイテッドアローズのCMも手がけていました。

ファッションとの相性も良さそう。