『pear cider and cigarettes』ROBERT VALLEY

しばらく更新できずにいたら、もうアカデミー賞前日(当日?)になってしまいました!

急いで、他の作品についてまとめます!

 

3本目のノミニーは、『pear cider and cigarettes』ROBERT VALLEY

2D・3Dで描かれる、実話をベースに作成された作品です。

こちらの作品も公式HPがあります↓

http://www.pearciderandcigarettes.com/

 

 

キャラクターの描き方や雰囲気がアメコミ的な印象で、

ビジュアルやグラフィックにとても力を入れている印象です。

ヒップホップやテクノのMVなんかと相性が良さそう。

 

先日発表された第44回アニー賞で Best Animated Special Productionを受賞しています。

 

製作のパッション・アニメーション・スタジオは、

イギリス、アメリカ、フランス、オーストラリアの世界4カ国にスタジオを構えているようですが、

この作品の制作国がカナダになっていることから、

監督のロバート・バレー氏はカナダ人のようですね。

 

パッション・アニメーション・スタジオのHPの、ロバート・バレー氏のページから、

他の作品の予告編なども見られます。

 

ROBERT VALLEY

「Shinjyuku(chapter1)」という、新宿を舞台にした作品も作成しているようですね。

chapter1 ということは、シリーズで何作かあるのかな。

街並みや看板の表記から、めちゃくちゃな漢字や日本語は見受けられないのでちょっと安心しました。

『悲しみの白クマ』コ・ホードマン

『悲しみの白クマ』コ・ホードマン/1992/カナダ

The Sniffing Bear(Co Hoedeman)

 

出てくる動物が全部紙で描かれています。

白クマ、白フクロウ、アシカ、オオカミ

立体アニメーションなのですが、紙を切り抜いて作られています。

 

和紙の紙漉き体験で作るような荒い目のテクスチャだったり、

黒いつぶつぶのテクスチャが入っていたり、

黒っぽい中に白みがかったテクスチャがついていたり、

キャラクターに合わせて紙も使い分けられています。

それが動物の毛並みの違いのようにも見えてくるんですよね、不思議。

そしてもちろん紙ですから、ペラペラなんです。

向きを変える時、振り返る時、倒れる時、ペラリーンとしなります。面白いでしょ。

素材感丸出しなのですが、でも、動きはとっても繊細です。

おそらく、何百枚、何千枚と置き換えの型を用意しているのでしょう。

気が遠くなりそう。。。

ものすごくシンプルでありながら、ものすごく手の込んだことをしているんですね。

お話もとってもシンプル。ダメ、絶対。的な。

動物で描くからこその強度があります。彼は生きることを選択した。

強い!

白クマの悲しみとは、果たして何だったのでしょう。

『大いなる河の流れ』フレデリック・バック

『大いなる河の流れ』フレデリック・バック/カナダ/1993年

Le Fleuve aux grandes eaux(Frédéric Back)

 

セントローレンス河にまつわる自然・生命・文化・歴史・人々 が描かれた、色鉛筆画によるアニメーションです。

自然の雄大さ、歴史の深さ、に比べたら人間の歴史はちっぽけかつ愚かなもので、たくさん間違いながらも進展してゆく様が伺えます。

水中生物がテーマの自然作品かと思いきや、文明発達の歴史に移り、気づけば環境問題を交えた社会派ドキュメンタリーとして幕を閉じる。河を通じた多角的な視点が展開されます。

しかし、なんといっても冒頭の水中描写が秀逸で、優雅に泳ぎ回る水中生物と交差する水泡のきらめきが、今流行のネイチャードキュメンタリー顔負けの美しさ。色鉛筆のタッチの細かさが、しぶき・きらめき・水泡の描写に絶妙にマッチし、リアリティを超えた幻想的な水中世界を生み出しています。

夏の暑さも冷やしてくれそうな、雄大な蒼。偉大な体感できます。

『Dots』ノーマン・マクラレン

『Dots』ノーマン・マクラレン/カナダ/1940

Dots (Norman McLaren)

 

点が音に合わせて形を変えたり動き回ります。

ただそれだけのシンプルなアニメーションですが、

音・形・動き・タイミング、それらのシンクロがとても気持ちよくて、

1分37秒と言う短い時間が、きっともっと短く感じるはず。

季節柄、夜空に弾ける花火を見ているような、そんな気持ちにもなってきますね。

『線と色の即興詩』ノーマン・マクラレン


『線と色の即興詩』ノーマン・マクラレン/カナダ/1955

アニメーションの発明家、ノーマン・マクラレンによる実験的な作品。

フィルムに直接傷をつけたり色をのせたり、

1コマ1コマを描いていく手法「ダイレクトペイント」や「シネカリグラフ」

で作成された作品です。

一見何の脈絡もなさそうな抽象的な記号のような図柄がですが、

音のタイミングや、音質とのシンクロが素晴らしく、

色も美しく

動きの面白さ、絵柄のユニークさなど

非常に伸びやかで自由で

アニメーションの楽しさを味わえる作品です。