『ぼくらと遊ぼう!』(帽子の話)/フジェチスラフ・ポヤル

『ぼくらと遊ぼう!』(帽子の話)/フジェチスラフ・ポヤル/チェコ/1966

以前にも紹介した、

自由自在に変身(変形?)する、クマの兄弟が活躍する『ぼくらと遊ぼう!』シリーズ。

今回は、大きいクマの帽子の中から出てきた卵から、帽子が生まれるお話です。

(なんのことやら?と思いでしょうが、見てみてください。そのままですから笑 )

見所は、クマの兄弟のとぼけたやり取りや変身はもちろんのこと、帽子の赤ちゃんに注目です。

物であるはずの帽子がまるで新しい動物かのような、生き物に見えるから不思議なものです。

泣きわめいたり、歩き回ったり、普通の赤ちゃんと同じようなことをしているだけなのですが、これがまたかなり可愛いんです。

帽子の赤ちゃんに振り回される二人、、、というか

元から大きいクマに振り回され気味な小さいクマですから、

むしろ率先して巻き込まれに行っているようにも見え、

赤ちゃんをあやす姿がとっても面白いんです。

もともと変幻自由ですから、そんなのお手のものなんですね。

ゆりかごに変身したり、ミルクをあげたり、大活躍します。

『ア・エ・イ・オ・ウ ーサメのお話』ランフレンコ・バルディ

『ア・エ・イ・オ・ウ ーサメのお話』ランフレンコ・バルディ/イタリア

A.E.I.O.U. -eps. THE SHARK(Lanfranco Baldi)

 

砂を使ったアニメーション。

砂と言っても、立体的なオブジェでもなく、光に透かすわけでもなく、砂に描いた絵。
波打ち際で指で砂に絵を描いたことがあるでしょう、そんな感じです。
砂の線なので、描いて消してが自由自在。瞬間移動はお手のもの。突然何かが現れたりもします。
時々鮮やかな色付きの砂も出てきます。
楽しい。
登場人物は、5人の子供(妖精?)、と何か。今回はサメ(大きな魚)。
海の中をスイスイ泳ぐ様子が砂のサラサラ感と相まって気持ちいい。
奥に入った時の視界不良で見えなくなる感じも、なるほど!と思いました。
具体的な台詞はなく、「ア」「エ」「イ」「オ 」 「ウ」の母音で発せられるリアクションが主で、声を発する時に口がその形に動き、その表情の可愛さったら。特に、「ウ」。
「ア」「エ」「イ」「オ 」 「ウ」の5文字だけを使った元気なテーマソングも、一度聞いたらやみつきです。

『雪だるま』ヘルミーナ・ティールロヴァー

『雪だるま』ヘルミーナ・ティールロヴァーチェコ/1966

Sněhulák (Hermína Týrlová)

雪の世界を毛糸を用いて描いているユニークな作品。

雪の結晶や澄んだ氷を思い起こさせるような音の演出も魅力的。

何より雪だるまの紳士的な振る舞いがチャーミング。

犬や鳥の元気な仕草、

水玉坊やの軽やかな動き、

(水色の子はなんだろう、水の妖精かな。水玉坊やとしておこう)

揺らめく風船や、

崩れる雪玉など

毛糸の軽い質感や透け感を活かした、

イデア満載な楽しいアニメーション。

エンドタイトルまで気が利いた工夫が施されていて、

最後の最後まで見逃せない。

『死後の世界』イシュ・パテル

『死後の世界』イシュ・パテル/インド・カナダ/1978年

AfterLife (Ishu Patel)

粘土の厚みに光を透過させて陰影をつけた、とても特殊なアニメーション。

粘土の柔らかさや形の定まらなさを活かして、変幻自在にメタモルフォーゼしていく様は、美しいような、気持ち悪いような、なんともいえない質感を出している。、

溶けるような滑らかな肌、マグマのような赤黒く光る色、ぐにゃぐにゃと蠢めくシワ、消え入るように包まれる、広がる闇、

天国のようで地獄のよう。

真っ暗闇の中で柔らかく光る人影は、まるで寺院で仏像を見ているかのようで、仏教的なイメージもある。