日本アニメーション映画クラシックス

大分ご無沙汰してしまいました。

4月に入り年度も変わって心機一転、

これからまたボツボツ更新してまいりますので、どうぞ、よろしくお願いします。

 

さて、今年は国産アニメーション生誕100周年!

ということをご存知でしたか?

国産最古のアニメーション作品と呼ばれている『なまくら刀』(幸内純一)が制作されたのがかれこれ100年前。

ということで、

「日本アニメーション映画クラシックス」というサイトが立ち上がっていました。

http://animation.filmarchives.jp/index.html

 

東京国立近代美術館フィルムセンターが作成したこちらのサイト、

センターが所蔵するとても古くて貴重なアニメーションが太っ腹にもWEBで大量公開されています。

資料あり、映像あり、

様々なカテゴリー分けがされていて、どの角度から切り込んで見るもよし。

 

一日一本ずつ見ても、随分楽しめる!

 

もちろん、『なまくら刀』も観られます。

『インク壺の外へ』マックス・フライシャー

『インク壺の外へ』マックス・フライシャー/アメリカ/1919

Out Of TheInkwell (Max Fleischer)

ベティブープやポパイシリーズでおなじみのフライシャースタジオが制作した初期の作品。

後に人気シリーズになる道化師ココの初出演作品。ココの滑らかでユーモラスな動きは、「ロトスコープ」の技法で描かれている。

悪の華」「花とアリス殺人事件」その他アート系のアニメーションでも多く取り入れられ、今をときめくロトスコープは、このフライシャースタジオによって開発された歴史深い技法であり、なんと今から100年近く前に発明されている。

それはさて置き、この作品が素晴らしいのは、

実写とドローイングを融合しており、画面を自由自在に動き回るココが本当に存在するかのように見えるところ。

ココのステージであるカンバスの中は、実写の世界と繋がっていて

本物の手に押さえつけられたり、

投げつけられた練り消しゴムにぶつかって動けなくなったり、

実写世界で行われている出来事にぴったりリンクしている。

ただのインクが、ペンによってココとして描かれ、カンバスの中で動き出し、

カンバスから飛び出して実写(現実)の世界へ。

カートゥーン過ぎない、ロトスコープのなまめかしい動きが、現実感をさらに深めている。

ただの絵に命が吹き込まれキャラクターになる瞬間を目の当たりにしながらも

ユニークな展開に笑わされる、とても楽しい一本。

『カメラマンの復讐』ラディスラフ・スタレビッチ

『カメラマンの復讐』

ラディスラフ・スタレビッチ/ロシア/1912年 

 Cameraman’s Revenge (Ladislaw Starewicz)

 

主人公のカメラマン(カブトムシ)は妻(トンボ)の浮気相手(キリギリス)に復讐を企てる。

昆虫(おそらく本物)を使ったコマ撮りアニメーションでありながら、描かれているのはまさかのドロドロ不倫劇。しかし、昆虫なものだから、動きやしぐさがいちいちシュール。これが100年以上も前に作られたというから驚き。100年前にしてこのセンス、この技術。アニメーションとしてだけでなく、映画史的にも貴重な1本であることは間違いなし。