『ジェラルド・マクボインボイン』ロバート・キャノン

『ジェラルド・マクボインボイン』(字幕なし)

ロバート・キャノン/アメリカ/1952

Gerald McBoing-Boing (Robert Cannon)

 

声が擬音になってしまう少年の話。

基本はナレーション(もしくはナレーションの人のアテレコ)で話が進行していくけれども、少年の声だけは擬音(人の声ではない音)で表現されるので、口を開く度に際立って異質な音が鳴り響く。

ニコニコしながら口を開けば「ボインボイン」、

泣きながら父親に話しかけても「ドンガラガッシャーン」。

 

太めの線と少ない色数で彩色されたイラストタッチの整えられたビジュアルと、

少なめのコマ数で制御された抑揚のある動きは、

現実的なありえなさ(ユーモラスな設定)や話の深刻さを和らげ、

コメディとして軽く楽しませてくれる。

 

もちろん英語がわからなくても、

絵の魅力と音の魅力で最後まで見れちゃいます。

『飲みすぎた一杯』ブジェチフラス・ポヤル

『飲みすぎた一杯』ブジェチフラス・ポヤル/チェコ/1958

 

僕らと遊ぼう!のポヤルの作った大人のアニメーション。

 

ライダー青年の悲しい結末。

タイトルの通り、酔っ払いの話。

 

バイクの疾走感と、酔っ払いのよろめきが同居している後半戦が見もの。

汽車の煙突から出る炎と煙、

ライトに照らされ浮かび上がるガードレールや道路標識、

速度で変化するバイク音

水面に反射する汽車とバイクの並走姿

音と光と影をうまく利用し表現しているスピード感が素晴らしい。

 

お酒を飲んだら、運転しちゃダメ、絶対。

アートディレクターをイジー・トルンカが勤めている。

 

 

『結んだハンカチ』  ヘルミーナ・ティールロヴァー

『結んだハンカチ』ヘルミーナ・ティールロヴァーチェコ/1958年

 Uzel na kapesníku (Hermína Týrlov)

 

チェコの女流アニメーション作家、ヘルミーナ・ティールロヴァーの代表作。

男の子がハンカチを持たずに出かけてしまい、ハンカチは慌てて追いかける。

くるっと結んだ頭、両角の手のような動き、物の擬人化を行わせたら天下一、と言っていいほど、ハンカチの動きが素晴らしく可愛らしい。

 

『隣人』ノーマン・マクラレン

『隣人』ノーマン・マクラレン/カナダ/1952

Neighbours (Norman MacLaren)

庭に咲いた花をめぐり、隣人同士が争いを始め、柵を立て、攻撃し、妻子をも巻き込み、ついには殺し合いに発展する。

アニメーション手法の発明家、ノーマン・マクラレンのピクシレーション作品。

なぜか第25回アカデミー賞で、短編アニメーションではなく短編ドキュメンタリー賞を受賞している。