『ぼくらと遊ぼう! 水辺の話』ブジェチスラフ・ポヤル

『ぼくらと遊ぼう! 水辺の話』ブジェチスラフ・ポヤル/チェコ/1965

 

いたずら好きの大きなクマと、優しい小さなクマが繰り広げる、チェコのアニメーションシリーズ。

大きなクマのずる賢さや、小さなクマの気弱さは、まるで本当の兄弟のを見ているようで微笑ましいです。

そして、変身が得意で自由に姿を変えられる二人のやりとりが面白い!

伸びたり縮んだりロボットになったり機械になったり

思いもよらない変身が立て続けに起こるので、見ていて飽きることはありません。

その方法もとてもユニークで、素材や表現方法も多種多様、

「なるほど!」と「どうやっているんだろう?」の連続で、大人も唸ってしまいます。

この回では、揺らめく水面や光の反射、透明で柔らかなシャボンの玉が印象的。

ビヨーンと伸びーる浮き輪や、湖に飛び込むウサギの描写を見ていたら、

プールに行きたくなってきました。。。

『小蝌蚪找媽媽』特偉

「小蝌蚪找媽媽」特偉/中国/1961

中国の伝統技術、水墨画を巧みに使った、アニメーションです。

生まれたばかりのおたまじゃくしたちが、お母さんを探す可愛らしいお話。

淡く滲んだ色合い、勢いを感じる流れるような線、緩急のついた動き、

ひらひら漂うおたまじゃくしの尻尾や、金魚の尾ひれは、

本当に水中にいるような気持ちよさと美しさがあり、

水墨画との相性も抜群です。

ファインディング・ニモよりも50年近く前に発表された作品です。

「映画『おかしなおかしなおかしな世界』オープニングタイトル」

 


「映画『おかしなおかしなおかしな世界』オープニングタイトル」

ソウル・バス/アメリカ/1963

オープニングタイトルの巨匠と行っても過言ではない、ソウルバスのオープニングタイトルです。

限られた少ない色数でとてもシンプルながらも、楽しい音楽の雰囲気とよくマッチした可愛らしいイラスト、オシャレなフォント。

文字の現れ方が秀逸で、工夫とアイデアに満ちたユニークなオープニングタイトルです。

『ぼくらと遊ぼう!』(帽子の話)/フジェチスラフ・ポヤル

『ぼくらと遊ぼう!』(帽子の話)/フジェチスラフ・ポヤル/チェコ/1966

以前にも紹介した、

自由自在に変身(変形?)する、クマの兄弟が活躍する『ぼくらと遊ぼう!』シリーズ。

今回は、大きいクマの帽子の中から出てきた卵から、帽子が生まれるお話です。

(なんのことやら?と思いでしょうが、見てみてください。そのままですから笑 )

見所は、クマの兄弟のとぼけたやり取りや変身はもちろんのこと、帽子の赤ちゃんに注目です。

物であるはずの帽子がまるで新しい動物かのような、生き物に見えるから不思議なものです。

泣きわめいたり、歩き回ったり、普通の赤ちゃんと同じようなことをしているだけなのですが、これがまたかなり可愛いんです。

帽子の赤ちゃんに振り回される二人、、、というか

元から大きいクマに振り回され気味な小さいクマですから、

むしろ率先して巻き込まれに行っているようにも見え、

赤ちゃんをあやす姿がとっても面白いんです。

もともと変幻自由ですから、そんなのお手のものなんですね。

ゆりかごに変身したり、ミルクをあげたり、大活躍します。

『花折り』川本喜八郎

『花折り』川本喜八郎/日本/1968年

Hanaori (Kihachiro Kawamoto)

今日の強風で残りの桜も全て散ってしまいましたが、

もう少し春の余韻に浸りたい。。。という願望から、

お花見を題材にしたこのお話を紹介します。

狂言の「花折」を題材にしたアニメーションで、

日本画や絵巻物のような平面的かつ立体的な背景画を背に

能面のようなユニークな顔をしたひょっとこや坊主が

美しい桜の木をめぐって繰り広げる愉快なお話です。

日本的で情緒あふれる美術が印象的。

またセリフがほとんどなく、抑揚のある面白い動きで見せるあたりも

とても狂言的に描かれています。

坊主のダメさ加減とお調子者加減が相まって、

憎みきれない愛嬌がなんとも絶妙です。

坊主のつるっと光っているおでこや、

目を瞑って微笑んでいるような表情や(一回だけ開きます)、

よく動く首がとても可愛らしい!

数少ない声の担当をされているのは、誰もが知っているあのお方です。

最後にクレジットされているので、皆様確かめてみてください。

川本喜八郎氏がチェコへの人形アニメーション留学から帰ってきて

最初に手がけた第1作目だそうです。

個人的にとても大好きなアニメーションです。