『おやすみ、クマちゃん 〜エピソード1・クリスマスツリー〜』

『おやすみ、クマちゃん  〜エピソード1・クリスマスツリー〜』/ポーランド/1975

Miś Uszatek

ポーランドの老舗人形アニメーションスタジオ「セ・マ・フォル」で1970年代に制作された

子供のためのアニメーションシリーズです。

クマちゃんの素朴な日常が描かれ、最後は毎回「おやすみ」でおしまい。

それで、「おやすみ、クマちゃん」なんですね。

人気シリーズだったようで、全部で100話以上作られたとか。

これはエピソード1というからには初回なのかな。

クマちゃんが、完全なるクマというよりもテディベアに近かったり、

ポップでカラフルで淡い色合いがかわいらしかったり、子供が好きなテイスト満載です。

10年ほど前に、写真美術館で厳選話数を幾つか上映したことがあり、私はその時に観ました。

吹き替え版だったのだけれど、確かケロポンズが吹き替えと歌を行っていたような。

しかし海外のアニメーションを見るといつも不思議に思うのですが、

素朴な味わいのおじさんや、おばさんが声をあてていることが多くないですか?

「僕らと遊ぼう!」とか、「チェブラーシカ」のシャパクリャクおばあさんとか。

日本人はアニメ声が発達したということもあって、高くて通る、まろやかな声が好きなんでしょうか。

『霧の中のハリネズミ』ユーリ・ノルシュテイン

『霧の中のハリネズミ』ユーリ・ノルシュテイン/ロシア/1975

 

アニメーションを見た、というよりも、夢を見た、に近いような

そんな不思議な体験をさせてくれる作品です。

 

ハリネズミくんのふにゃふにゃな手足、

フクロウの尖らせたクチバシ、

白馬のヒクヒクの鼻、

犬の顔の愛嬌と迫力、

舞い踊る木の葉に光る水面

緩急つきまくりの俊敏な動き、

 

美しいやら、面白いやら、恐ろしいやらで

一秒たりとも目を反らせない。

そんなことしたらもったいない!

24枚も絵を見逃したことになるんですから。

 

『霧につつまれたハリネズミ』ともいいます。

絵本も出ています。

ソチオリンピックの開会式にも、ハリネズミくんがちょっと出てきましたね。

『ピカドン』 木下蓮三

『ピカドン』  木下蓮三/ 日本 /  1978年

pikadon (Renzou Kinoshita)

 

1945年8月6日の広島の出来事を描いた作品です。

ピカドンとは、そう、原爆のこと。

戦時中、質素な生活ながらも、お互いを思いやり、人と人とが支えあい、お国のために懸命に生きていた広島の人々に突如訪れた、ピカドン。

一瞬にしてすべてを破壊し、多くを奪い、過ぎ去っていきました。

丁寧に描かれる人々の日常と、美しく儚いピアノの旋律が、

のちに訪れる悲劇をさらに悲しく恐ろしいものとして描き出しています。

 

戻ることも着地することもできなかった、坊やが飛ばした紙飛行機は、広島の人々の思いとともに、今でも広島の空中を飛び続けています。

 

忘れてはならない、忘れるわけにはいかない、だから、見続けなければいけない。

 

今日は終戦記念日ということで。

『ムーミン パペット・アニメーション「ムーミン谷の春」』

ムーミン パペット・アニメーション「ムーミン谷の春」』/ポーランド/1978年

児童文学、イラスト、グッズ、日本ではTVアニメのシリーズも度々作られ、さらにはムーミン王国なるテーマパークまであるほどおなじみのムーミン

このパペットアニメーションのシリーズも、随分前にTVで見たのを覚えています。

(衛生アニメ劇場だったかしらん)

岸田今日子さんの独特な声と語り口調、

素材の質感による手触り感、動きのぎこちなさからにじみ出る暖かみ、

北欧らしい整えられた美術と色合い、

絶妙なバランス。

雲に乗って春の日の光に照らされて、気持ちいい〜〜〜

見ていると、心に余裕が湧いてきて優しくなれるような気がして

いつまでも見ていたくなります。

この時間が終わらなければいいのに。

最近では、小泉今日子さんのナレーションのバージョンもありますね。